型枠工事とは?

型枠工事とは、簡単に言うと
鉄筋コンクリート建築の作業工程において建造物の基本となるコンクリートの形状を決める枠を製作する工事です。
建物の品質の善し悪しを左右する“要”となる部分を受け持つ工事です。
建てられた型枠の中にコンクリートを流し込み、
硬化後にその型枠を取り外せば建物の形が出来上がります。
こうした型枠をくみ上げ、
コンクリート製の建物を形成する工事を「型枠工事」と呼びます。

誤差±3mmの技術

型枠の建て込みの精度が建物の出来栄えを左右しますので、水平・垂直のいずれにも高い精度が要求される工事です。型枠大工の仕事は、一人前になるのに10年もかかると言われるほど、非常に精密さを求められます。例えば、壁の建て込みでは、型枠1枚の垂直方向の許容精度は3mmまで。人の目でみて、人の手で考えて造り上げるからこそ、質の高い建物ができるのです。

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技術力が光る仕事

型枠大工の仕事は、一人前になるのに10年もかかると言われるほど、
非常に精密さを求められます。
なぜなら建築物の重要な土台作りを担う仕事になるので、
型枠大工の技術が土台の強度やクオリティを左右するからなのです。
型枠工事の現場が機械化や省力化をしてしまうと同じ形の建物しかできませんし、
強度や耐久性が下がってしまう恐れもあります。
人の目でみて、人の手で考えて造り上げるからこそ、質の高い建物ができるのです。

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型枠工事の重要性

型枠は建物の完成時にはまったく残らないものですが、建築工事費の比率から見ると躯体工事の約40~45%を占めるとても重要な工事です。
そして型枠がなければ決まった位置にコンクリートを流すことができませんし、型枠の構造がいい加減でも後々の建物の強度に影響が出てしまいます。
建物に合わせて正確に造られた型枠にコンクリートを流し込むことによって、ズレのない正確な建物が造られています。

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型枠工事の流れ

一言に「型枠工事」と言われてもあまりイメージが湧かない方も多いかと思います。
型枠工事とはコンクリートの建物を形成する為の枠(躯体)を作ることです。

鉄筋で作られた建造物の骨組に、コンクリートを流し込むために、
ベニヤ板や金物を流用し、器を作成して躯体形状を確立させます。

あまり知られていませんが、鳶や鉄骨の次に現場ではメインとなる仕事です。
ここでは型枠工事の流れについてご案内いたします。

STEP1 拾い出し

施工図面を元に、パネル加工が出来るように加工図を作ります。

型枠は建物によって違ってきますので、形を確認しながら、パソコンのソフトを使用して作成します。

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STEP2 型枠パネル加工

加工図を基にべニアや桟木等を切断して型枠を製作します。
工具は、切断機、ハンマー、釘打機、電動丸ノコを使って製作します。

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STEP3 墨出し・敷桟

現場で枠組みを建てる位置を線や印で表していきます。

墨出し後、印を打った場所に桟木を釘でうっていきます。

これを元にパネルを設置していくため、非常に重要な作業です。

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STEP4 組立・締付

出しに合わせて型枠を組み立てていきます。

コンクリートを流し込む際に強度が必要になりますので、水平垂直を常に確かめながら組み立てます。

その後、しっかりと型枠を締め付け、固めます。

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STEP5 コンクリート打設

作った型枠にコンクリートを流し込みます。

流しこむ時に大きな圧力がかかりますので、型枠の状態を常にチェックします。

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STEP6 解体

コンクリートが固まったら、型枠を取り外します。